2018年ベストアルバム
Forth Wanderers - Forth Wanderers (Sub Pop)
アメリカはニュージャージー出身のバンド、Forth Wanderersの2ndアルバム。去年から今年にかけて、90年代オルタナ/パワーポップの流れを汲むバンドやアーティストの作品を色々聴いたけど(ほかにもJapanese Breakfast, Mitski, Snail Mail, Soccer Mommy等々)、その中で2018年個人的に一番よく聴いたのはこれ。ディストーションの効いたギターを中心としたバンドサウンドは今となってはどこか懐かしくもありますが、ボーカリストAva Trillingのパワフルな歌がこのバンドを特徴づけていると思う。5曲目 "Not For Me" は特によく聴いた。
Ross from Friends – Family Portrait (Brainfeeder)
UKのプロデューサーFelix Clary Weatherallのソロプロジェクト・Ross from Friendsの1stアルバム。ダサ懐かしくも踊れる4つ打ちトラックが詰まっている。Ross from Friendsはこのアルバム以外にも、ThundercatやOctavianなどのリミックスワークもよかった。8月のSONIC MANIAのBrainfeederステージで披露した明け方のライブが見れたのはいい思い出です。
Dirty Projectors - Lamp Lit Prose (Domino)
2010年のフジロックで見て以来ずっと好きなDirty Projectorsの新譜。前作は実質Dave Longstrethのソロ作品で、新人オルタナティブR&Bシンガーか?といった感じの雰囲気でしたが、今作はBitte Orca期を彷彿とさせるようなポリリズム的バンドサウンドが復活。前作の路線と、かつてのインディー・ロック路線のハイブリッドといった感じで非常によかった。ダープロはほんとに外れがない。
Frankie Cosmos - Vessel (Sub Pop)
ニューヨーク出身のSSW、Greta Kline(フィービー・ケイツ & ケビン・クライン夫婦の娘)のソロプロジェクトの3rdアルバム。これまでの宅録女子感も保ちつつ、今作は生のバンドサウンドが前面に出ててよかった。コンパクトに駆け抜ける18曲33分。
Superorganism - Superorganism (Domino)
海外で活躍するこの日本人がスゴイ!的TV番組でも取り上げられた埼玉県出身Orono Noguchi含む多国籍8人組バンド、Superorganismの1stアルバム。NHKの子供番組で流れていてもおかしくなさそうな親しみやすいサウンドに、Oronoのけだるいボーカルの組み合わせは一度聴いたら忘れられない。曲タイトルを必ずサビで連呼してくれるという仕様も非英語圏のファンに優しい。
cero - POLY LIFE MULTI SOUL (カクバリズム)
(僕の観測範囲では)ほんとうにアンチが少なく、「幅広い層に人気のあるミュージシャン」の代表格cero。個人的には前作"Obscure Ride"は急激な路線変更がceroのキャラクターと合っていない感じがしてあまり夢中になれなかったんだけど、今度のアルバムはよく聴いた。サポート5人(厚海義朗, 光永渉, 古川麦, 小田朋美, 角銅真実)を含む体勢もこなれてきている気がする。今年は久々にceroのライブを見たけど、前に見たとき(2012年)とは比べ物にならないくらいスケールアップしてて感動した。
TENG GANG STARR - ICON (TGS/bpm tokyo)
名古屋出身でラップにトラックメイクもこなすkamui、邪悪な青文字系なかむらみなみから成る2人組ヒップホップユニットTENG GANG STARRの1stアルバム。とにかく、最初に見たなかむらみなみのインパクトが強烈で、音源もよく聴いたしMVやインタビュー動画もよく見たし、個人的には2018年の新人王。今後TGSがガンガン売れたら、成功の証としてなかむらさんには歯をキレイにしてほしい。
Tirzah - Devotion (Domino)
Micachuの作品へのゲスト参加等でも知られるロンドンの女性シンガーTirzahの1st。Micachuの殺伐としたトラックとTirzahのボーカルの相性抜群なアルバム。TirzahはTaz & Meeks(Micachuとの変名ユニット)名義でCoby Sey, Brother Mayと出したスプリットEPもよかった。
Lone - Ambivert Tools Volume Three/Four (R&S)
ロンドンのプロデューサーMatt CutlerによるLoneが2017年からリリースしているEPシリーズの後半2つ。日本独自企画でVol. 1から4までを1枚にまとめてボーナストラックを加えたアルバムが出たりもしました。6月のTaicoclubでも来日していましたが、見た人ほんとうらやましい…。
以上が2018年にリリースされたアルバムで、個人的によく聴いたもの上位9作品でした。
その他の曲も含めて2018年リリースの曲を集めたプレイリストも作りました。
Apple Music
- Forth Wanderers - Not For Me
- Frankie Cosmos - Being Alive
- Dirty Projectors - Break-Thru
- cero - 魚の骨 鳥の羽根
- Superorganism - Night Time
- Ross from Friends - Pale Blue Dot
- Yaeji - One More
- Tirzah - Holding On
- Iglooghost - Clear Tamei
- Taz & Meeks - Obviously (Mixed)
- Lone - Hyper Seconds
- Dorian Concept - J Buyers
- Miss Red - Dagga
- Teng Gang Starr - Dodemoii (feat. Masayoshi Iimori)
- KID FRESINO - Arcades (feat.NENE)
- Mallrat - Groceries
- 柴田聡子 - ワンコロメーター
- 平賀さち枝とホームカミングス - カントリーロード
- CHAI - アイム・ミー
- Mitski - Why Didn't You Stop Me?
- Courtney Barnett - Nameless, Faceless
- The Beths - Future Me Hates Me
- Snail Mail - Pristine
- boygenius - Souvenir
- Mirah - Information
- The Ophelias - General Electric
- Wooden Shjips - Red Line
- Cornelius - Audio Architecture
- Ricky Eat Acid - Sitting In a Diner
- Taraval - Aardvark
- Kito & Hudson Mohawke - Pamplemousse
- Kai Whiston - Lux
- Ross from Friends - High Energy
- Louis Cole - Weird Part of the Night
- Little Dragon - Lover Chanting
- KAYTRANADA - NOTHIN LIKE U (feat. Ty Dolla $ign)
- The Internet - Roll (Burbank Funk)
- Somni - Overgrown (feat. Nabeyin)
- ゆるふわギャング - JAXA
- haruru犬love dog天使 - 梁州105-b feat. 野崎りこん
- 入江陽 - はとバス (201810)
- さとうもか - 最低な日曜日 feat.鶴岡龍 (LUVRAW)
- A Beacon School - It's Late
- Gang Gang Dance - J-TREE
- Jon Hopkins - Everything Connected
- Nathan Fake - Sunder
- Sweet Valley - Chameleon
- Yves Tumor - Licking an Orchid (feat. James K)
- Neneh Cherry - Kong
- Tangents - Terracotta
- NRQ - Funky Solitude
- Beach House - Dive
- Kendrick Lamar, SZA - All The Stars
- MGMT - Me and Michael
- Deerhoof - Midnight, The Stars and You
- Sugar Plant - Headlights